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◆ Happy Happy Days(…あるいは、リョウの災難)
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エルレーンを、「普通」の「人間」にしていくだろう、
同じ「人間」との日々…楽しい生活の描写です。

…というより、みんなのおもちゃか(笑)?
まあ、それでも、彼女にとってそれはまぎれもない
Happy Happy Days…
リョウにとっては、災難そのものですけど(笑)

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◆ A sweet Pain(…あるいは、リョウの悔恨)
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チョコレートを分けてもらったリョウ…彼が見た既視感。
彼が思い出したのは、あの情景であり、
そしてその既視感すら、すでに一度感じたものそのまま…

「私を忘れないで(Forget-Me-Not)」と、そのチョコレートは語る、
声無き言葉で彼に呼ぶ。
その願いは余すことなく成就され、そして…
終わることの無い自責の念をも、彼の心においていく。

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◆ それはそれはもう最低なある大喧嘩の物語
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とうとう激突、鉄ちゃんvs.エルレーン!
どーん(笑)!

本当はゲッタードラゴンとグレートマジンガー同士で
ぼこぼこ殴り合わせたかったけど、
実はゲッタードラゴン、大きさがグレートの二倍あるようなので(笑)
さすがに構図的にまずいかなと思い、戦闘機同士のバトルにしました。
…とはいえ、どっちかっていうと舌戦ですけど(しかも低レベル)
ちょっと懐かしいネ、「ボキャ貧」って言葉(笑)

どちらかといえば、お互い初対面でのいさかいを水に流すことが出来ずにいたため、
この時にその鬱屈した感情が爆発してしまった、という感じですが…
それと同時に、彼らには大きな共通点があります。
それは、
戦闘の「プロ」としての自覚とプライド
です。
そして、その影にぬぐいされない、ぬぐいようもないコンプレックスを引きずっていることも…

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◆ 「似た者どうし」
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この話の中で、彼らは自分の大切な人について話をします。
そして、エルレーンが語るのは…キャプテン・ルーガのこと。
彼女は、ゲッターチームに対しては、決してキャプテン・ルーガのことを
語ることはありません。
何故なら、それを語れば、彼らを苦しめることがわかっているから
(ベンケイはもちろんわかりませんが…
しかし、リョウとハヤトは彼女を殺した張本人なのですから)。
しかし、鉄也にはそれを語った…それはやはり、
普通の『人間』にもかかわらず、自分と似たような境遇であった
鉄也に対してわいた親近感からです。

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◆ Whenever, Wherever, however
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エルレーンさんが今回覚えてしまった悪癖(笑)…それいけ、D級グルメ!
さあ、キミもやってみよう!
1、市販の袋入り(カップに非ず)インスタント麺を買ってくる
2、袋を開ける
3、かじる(笑)
ラーメンじゃないが、日○ソース焼きそばの麺でやると非常にうまい。
ただ、あとで胸焼けします。
この章のリョウさんのように(笑)

タイトルはちなみに、
○清食品のホームページ、英語版のトップからとってきたキャッチフレーズです。
訳せば…「いつでも、どこでも、何とでも」ってな感じでせうか。
いかにもインスタント麺のキャッチフレーズらしくて、好き(笑)

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◆ Dies irae, Dies illa
 <Day of Wrath, Day of Anger...>
 (怒りの日、その日に…)
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エルレーンvs.ガレリイ長官!
この戦いで圧倒的差異を見せつけられたガレリイ長官…
彼はその屈辱を、そしてそれをあたえし反逆者…No.39を許すことはできず、
復讐という道を選び取ります。
そのためにとった、途方もなく邪悪な手段が…
ゲッターチームを大きく揺さぶる、波乱のもととなるのです。

そして。
この戦いでショックを受けたのは、ガレリイ長官だけではありません。
車弁慶、過去を知らない男…
彼はほんの少しだけ垣間見た、エルレーンの漆黒の闇を。
それを見せた彼女に感じたのは、紛れもない恐怖…

ちなみに、ここで出した「ウランスパークコーティング」…
こんなもの存在しません。
けれど、テレビアニメ版ゲッターロボで、
「ウランスパーク」のような効果を持つ恐竜帝国の武器に対して
無効化する力を持った物質として「海水」が使われていた、というエピソードがあるのです。
これは、そこからとりました。

Dies irae, dies illa  怒りの日、その日に
solvet saeclum in favilla,  地上は全て灰と化す、
teste David cum Sibylla.  ダヴィデとシヴィッラの予言のごとく。
Quantus tremor est futurus,  どれほどの恐怖だろうか、
quando judex est venturus,  審判者来たる時
cuncta stricte discussurus.  全てのものが厳しく正される時は。

(Day of wrath, day of anger
will dissolve the world in ashes,
as foretold by David and the Sibyl.
Great trembling there will be
when the Judge descends from heaven
to examine all things closely.)

Requiem Sequentiaより。

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◆ another Side of the Moon(...and they saw it.)
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彼女が目覚めている間は眠らされているため、彼女の闇に相対することのないリョウ。
それ故、彼の語るエルレーンの姿は、彼の記憶の中のエルレーンでしかない…
彼の見ているモノは、彼女の一面にすぎない。

恐竜帝国軍、ガレリイ長官たちの見るエルレーン…No.39。
それは、まさに「バケモノ」。「兵器」としての本性をむき出しにする…
だが、彼らは知らない。彼女にある、もう一つの面を…
傷つきやすく、可憐なやさしい少女であるという面を
(かろうじて、帝王ゴールがその一片を見ているのみ)。
それ故、彼らの見ているモノは、彼女の一面にすぎない。

その両方を知る者…そして、思い知らされた者たち。
神隼人。
困惑するベンケイ、プリベンターの「仲間」たちに、彼はたった一人で向かわなくてはならない…

ガレリイ長官との対決で垣間見た、エルレーンの闇…
その闇はあまりに深く、
そして普段彼が見ているエルレーンとはかけ離れすぎているために
ベンケイは、それを何とか黙殺…あるいは、無理やり納得しようとします。
あいつは「敵」だし、エルレーンは自分たちを守るために戦ってくれたのだから、
それでいいではないか、と。

それでも、一度認識してしまった感情を完全に消し去ることは出来ない。
忘れ去ることも。

そして。
それはベンケイだけではなく、他のプリベンターの「仲間」たちも同様なのだ。

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◆ "No.0" strikes back...!
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とち狂った(笑)ガレリイ長官のプランは実行に移され、
とうとう彼女がよみがえる…
前作ではかすかにその存在を示唆していただけでしたが
(あ、あとINTERMISSIONでも書いたか)。

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◆ Descent of the vermilioned Valkyrie(朱き戦乙女、降臨)
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朱いバトルスーツを身にまとってあらわれた女戦士…No.0。
エルレーンと同じリョウのクローンだというにもかかわらず
彼女が見せた驚くべき邪悪さ…
それは、プリベンターの「仲間」たちを驚愕させるには、十分すぎるほどでした。
そして、それはゲッターチームの三人にも…

朱いバトルスーツ着ているのに特別な意味はありません。
プロトタイプ(No.0)とモデュレイテッド・バージョン(エルレーン)の区別みたいなもので。

Valkyrie(ヴァルキリー)…北欧神話に出てくる、死と戦いの女神。
鎧に身を包み、白い翼を持つと言う…
ドイツ語で、彼女たちの「名前」を呼ぶのなら…Walküre(ワルキューレ)。

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◆ 再びたちあらわれる、過去
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恐竜帝国の非道に怒るリョウ。
そして、彼は悲劇を再びは繰り返すまい、と
No.0との戦いを回避する事を主張、彼女の説得を試みたいと
「仲間」たちに申し入れています。
彼女を救うことを望み願って…

ですが。
彼が「救いたい」と望んでいるのは、本当にあの「No.0」という少女なのか?
彼は「No.0」を「救いたい」のか?
その「No.0」は、本当に救うべき存在なのか?
あれほどに異様で好戦的、恐ろしいほど冷酷な少女でも?

結局は、「エルレーンと同じ状況だから」
彼女を救うべきだと考えているのではないか…?

過去と同じ状況に目がくらみ、「仲間」たちの困惑をも押し切り
No.0を救うことに向かっていくリョウ。
その理論の欺瞞に、彼自身は気づいてはいない…


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