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◆ another Side of the Moon(...and few know it.)(3)
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チルとNo.0の「約束」。ティファが彼女に贈ったイヤリング。
彼女たちとNo.0をつなぎとめている、小さいけれど…とても、大切なモノ。

我々は傲慢だ。すぐに誰かを愚昧と罵り、残酷と罵り、最低だと罵る。
だが、ならば我々は知っているのか、その相手を、本当に。
24時間365日、その相手が何をし、何を述べ、何を思ったかを知っているのだろうか。
知れば、それだけで変わってしまう。
つまり、それが示唆するのは…
相手そのものが邪悪なのではない、ということ。
その相手を見る自分の瞳が、その者を邪悪としてみているのだ。

だから。
我々は選んでいるのだ自分から、その相手を邪悪とすることを。

ベンケイのように。プリベンターの「仲間」たちのように。

そして。
チルたちは、彼女の別の面を見…別の見方を選んだのだ。
だから、贈ったのだ。
「約束」を。イヤリングを。

親愛を。

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◆ The Guardian Angel(守護天使)〜暗転
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悪夢のような偶然から、彼女は知ってしまった…
ジロンたちがプリベンターの「仲間」であることを。
それが示唆するものは、唯一つ…
そう、彼女にとっては、唯一つ。

そして、今No.0が陥ったジレンマ。それは…
かつて、No.39…エルレーンも同じくに陥ってしまい、
地獄の苦悩に落とされたのと同じモノ。

すなわち、
何よりいとおしい自分の「トモダチ」、「仲間」は…自分の「敵」である
そして、彼女たちの植え付けられた性質、
「敵」なら殺す、「仲間」なら守る
この矛盾と二律背反です。

フロスト兄弟…割と好き。
この二人の合体技、「フロストコンビネーション」というらしいのですが(スパロボRの攻略本で見た)…
多少間違っている気もしないでもない、そんな今日この頃。

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◆ 「救い」を願う者
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ガロードたちは、プリベンターの「仲間」たちに対し
自分たちがNo.0に助けられたこと、そして
彼女にも「人間」らしいところがあることを必死に説明し、
真・ゲッターを…彼女を倒すという決定を覆そうとします。

しかし、「仲間」たちの反応は、鈍い。
一旦植えつけられた恐怖は、彼ら自身の中で増幅され…
No.0に対する慈悲など、吹き飛ばしてしまう。

だから、チルは叫ぶのです。
彼女は自分の「トモダチ」なのだ、と。
彼女を殺す「未来」などいらない、と。
そんな「未来」など、無理やりにでも変えてやる、と…

彼女は全身で叫ぶ。絶叫する。
そう、それは。
かつて、リョウがハヤトとムサシに対して叫び、エルレーンに対して叫んだように…

そして、その叫びが。
彼らの運命を、ほんの少し変えるのです…

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◆ 「救い」に至るまで
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エルレーンの独思。
その果てに、彼女はようやく「No.0を救う」という決意へとたどり着くことが出来ました。

ある世界的なシンポジウムで、「正義とは何か?」ということを
論議しあったものがあったそうです。
そして、その会議の結論とは…
Justice=logical Thinking+Charity, Mercy
つまり、正義とは…「論理的思考」に、「慈善」「慈悲」が組み合わさったものだ、と。
エルレーンには、今までこの「論理的思考」しかありませんでした
(「敵」→殺す、というように)。
ですが、自らの境遇と照らし合わせ、No.0がつらい状況に陥っていることを理解するに至り、
そこには「慈悲」の心が生まれました。
つまり、ここにあるのは…エルレーンにはじめて生まれた「正義」なのです。

そして、「救い」に至った時。
No.0は「あれ」ではなく「あの子」と呼ばれ…彼女にとって、守ることのできうる対象になったのです。

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◆ 「救い」を選ぶ故(ゆえ)
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ベンケイとエルレーンの会話。
エルレーンの決心を聞いたベンケイは、
ようやく彼女に対して抱いた恐怖と不信の念を
捨て去り、再び彼女を信用することが出来ました…
「人間」らしい考えを、「正義」を得ることが出来た彼女を。

そして、月を見上げる二人。

…あれ?
これって、ひょっとして…デート(笑)?!

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◆ 得るだろうモノは「未来」、戦いの果てに奪い取る「未来」〜
 決意(たとえそれが間違っていたとしても)
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さあ、見てってよ暗黒大将軍の超カッコイイところ(笑)!
面目躍如!ブラボー!マーベラス!ファンタスティック!
「悪」役ばっかりフューチャーする、このゆどうふ的小説ならでは(笑)!

ミケーネのイカシタおっさんどもに見送られ、戦場に赴くNo.0
(恐竜帝国のパイロットたる彼女の、本来の「仲間」…「ハ虫人」ではない!)。
一方のリョウたちも、絶望的な状況にありながらも待ち続ける…
No.0を信じ、彼女を混迷から救い出さんと。
常識的な判断から見たときに(そして、それは彼ら以外のプリベンターの「仲間」たちの立場)、
たとえ、その決意が間違っていようとも。
八人は、八人だけは、No.0を説得し、救い出すことをあきらめはしない…!

「そうか…そういうことか…!
分かれてなかったんだ…
希望は…夢は…人間とは別の何か…
他のところにあるような気がしてたけど………そうじゃない…!
人間が…人間がつまり…希望そのものだったんだっ………!」
(「賭博黙示録カイジ」カイジ)

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◆ the decisive Battle(1)
 <Kyrie eleison〜Recordare
 (主よ、憐れみたまえ〜思いだしたまえ)>
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そして、始まるは決戦。
果たして、ゲッターチームは過去と同じ結末を避ける事が出来るのか…?

その鍵を握るのは、未来世界の「仲間」たち。
ガロード。ティファ。ジロン。チル…!

マシーンランドにて修理を受けていた彼女の「トモダチ」、
メカザウルス・ロウもまた、戦場へと向かう。
彼の決断で、状況は好転するのか?

ちなみに、この「決戦」シリーズのサブタイトルは…
例によって、全部宗教歌Requiemからです。

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◆ the decisive Battle(2)
 <Libera me〜Lacrimosa, dies illa
 (私を解き放ちたまえ〜涙の日)>
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真・ゲッターを駆りリョウたちを殺そうとするNo.0…
だが、彼らを守ろうとするガロードたち。
No.0は、彼らには攻撃できない…それを避けようとして、自ら傷つくまでに!
その有様は、戦いを見守るプリベンターの「仲間」たちのこころを
確実に変えていきます。

できれば真・ゲッター3も出したかったな…また、今度(笑)

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◆ the decisive Battle(3)
 <Rex tremendae majestatis〜
 Sanctus, Dominus Deus Sabaoth
(恐るべき威光の王よ〜聖なるかな、万軍の主神)>
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ウォーカーギャリアにはないんでせうかね、フルパワー。
ザブングルにはあるみたいなんですが。
後、サテライトキャノン…コロニーや島さえふっ飛ばす超「兵器」なんですけど、
No.0ごと真・ゲッターを吹き飛ばしてもらってはまずいので、手加減してもらいました(笑)
もしかしたら発射の手順でなんか違うところがあるかもしれません。
スパロボで見てただけなので…

真・ゲッターには意思があるようです。
それは、イキモノの進化を促すためなのか…それとも?

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◆ 朱き戦乙女を捕らう
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原作版のゴール様なんて忘れました。
アニメ版のゴール様なんて忘れました。
私の中では、ゴール様はこういう思慮深く思いやりもあり
己を恥ず事も知っている誇り高き帝王なのですうがー!!


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