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◆ the cruel Destiny(3)
<Requiem aeternam dona eis, Domine(永遠の安息を与えたまえ、主よ)>
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「いやああああああああああああああああああああああああああああ!!」
およそ、それは「声」と呼べるような代物ではなかった。
それは、「音」だった。
少女の精神がガラスのように木っ端微塵に砕け散る、その「音」だった。
彼女の口は、真っ暗な洞穴のように、ぽっかりと大きく開かれている。
そして、そこから一挙に噴き出す…エルレーンの混沌が、エルレーンの感情が、エルレーンの絶望が。
「…!」
「え、エルレーン…ッ!」
その音は聞く者の耳を貫き、鼓膜を貫き、こころを貫く。
ゲッターチームのこころを、プリベンターたちのこころを、キャプテン・ルーガのこころを。
「いやあ!いやだあッ、こんなのいやああああああああああああああ!!」
常軌を逸した彼女の混乱は、止まらない。
荒れ狂う恐怖と動揺を抑えきれないのか、エルレーンは自分の両頬に爪をたて、ばりばりと何度も何度もひっかいている。
彼女の爪はその白い頬をたやすく裂き、そこから赤い血が流れる。
それはまるで、彼女の傷つきやすいこころそのもののように、たやすく。
エルレーンのそのあまりの異様さは、キャプテン・ルーガを混乱させる。
思わず、彼女は…モニターの向こうで狂乱する、彼女の「トモダチ」の「名前」を呼ぼうとした―
「え、…エル、」
「いや!いや!いやだああああああ!よばないでえええええええええ!!」
だが、ぼろぼろ涙を流しながらも、エルレーンはそれを拒絶した。
「?!」
「な…」
透明な瞳が、かっ、と見開かれる。
ぶるぶる、がたがたと全身をショックで震わせながら、彼女は絶叫した。
自らの血で薄赤く汚れた両手…その両手で、頭を抱え込み、現実を拒否し、そして…彼女を拒否して!
「わたしの、『なまえ』を!…私の『名前』を、呼ばないでえええええええええええええええッッ!!」
「…!」
金色の瞳が、震えた。
キャプテン・ルーガの表情が、端から見てはっきりわかるほどに歪んだ。
それは、ショックのようにも、哀しみのようにも、怒りのようにも見えた。
…と、唐突に、ぱたり、と音が止んだ。
今まで正気を失ったかのように叫び続けていたエルレーン…
彼女の喉は焼き切れてしまったのか、もはや彼女は叫ばない。
…ただ、頭を抱え込んで。
コックピットの中、その小さくはない肢体を小さく小さく折りたたんで、何かから逃げるように、何かから隠れるように、頭を抱え込んでがたがたと震え続けている…
「…〜〜ッッ!」
自分の分身の、そのとてつもないまでに哀れな姿―
それは、リョウのこころに即時の行動を迫った。
リョウの口が開かれる。身体に気迫がみなぎる。瞳に、怒りと自棄が燃える。
「く…うおおおおおおおおッッ!」
「?!」
「り、リョウッ?!」
突然、がくんっ、と、自分たちの機体が動いたことに面喰らうハヤトとベンケイ。
だが、彼らの当惑になど構いはしない―
リョウは真・ゲッター1を駆る。メカザウルス・ライア目がけて。
そうして、握ったトマホークを全力かけて振り下ろす…!
「?!…くッ!」
エルレーンの異常に気をとられていたキャプテン・ルーガであったが、いきなり襲い掛かってきた真・ゲッター1に気づくや否や、すぐさま大剣でその斧の一撃を受け流した。
しかし、リョウは次々と斬撃を加える…
かわされようと流されようと関係ない、彼はただしっちゃかめっちゃかに斧を振るっているだけなのだから…!
「畜生!畜生!ちっくしょうッ!」
「な、流竜馬ッ?!」
「あああああああ、くっそぉッ!…こんな、こんなこと間違ってる!間違ってるんだッ!」
「…?!」
まるでとち狂ったかのように、ただひたすら攻撃してくる流竜馬。
彼は、心底つらそうに絶叫した―どうしようもないやるせなさでいっぱいになった言葉だった。
「…けどッ、キャプテン・ルーガッ!…あなたは、ここにいちゃいけないんだあッ!」
ぎりっ、と、彼はモニターの向こうに在る、「ハ虫人」の女を見据えた。
その瞳には、涙が浮かんでいるように―キャプテン・ルーガの目には見えた。
「あなたが、ここにいたら!エルレーンの前にいたら…エルレーンが、壊れてしまうッ!」
「…!」
「り、リョウ、ッ」
「畜生ッ、消えてくれぇッ!頼むから、くっそォッ…!!」
「流、竜馬…」
「あなたが悪いんじゃないッ!あなたのせいじゃないッ!でもッ…あなたは、ここにいちゃいけないんだあッ!!」
惑うハヤトたち。暴走するリョウを止められずに。
暴走するリョウ。荒れ狂う感情を抑えきれずに。
その姿を、その表情を、その絶叫を―キャプテン・ルーガの金色の瞳は見ていた。
「く…」
ハヤトの顔が、モニターの中でひずんで、ぶれた。
「くっそぉおおおおおっ!結局、こうなっちまうのかよぉおおおォッ?!」
常に冷静なハヤトらしからぬ苦悩に満ちた叫びが、スピーカーを貫いた。
ベンケイは、どうすればよいかもはやわからず、呆然としているのみ…
…「ハ虫人」の瞳が、すうっ、と細くなる。
獲物を見定める目のようにも、美しいものを愛でるような目のようにも見える、鋭い金。
メカザウルス・ライアが…今まで防戦一方だったメカザウルス・ライアが、剣の柄を握りなおした。
そして、大剣が空を薙ぐ。
その一閃を、真・ゲッター1のゲッタートマホークが何とか受け止めた。
剣戟がはじまる。凄まじい勢いで、二者の間を隔てる空間を、鋼鉄の刃が舞う。
唐突にはじまった激しい戦いに、両陣営の間に緊張が走る。
各機がそれぞれに、真・ゲッター1、メカザウルス・ライアの援護に向かおうとした…その時だった。




ああ、だが、何たることだろうか―
彼女が、それを見てしまった。
彼女の「仲間」が、彼女の「敵」と戦っている様を。
だから、彼女は動いてしまった…動かざるを、得なかったのだ。
それが、彼女に植え付けられた使命だったのだから!




それは、この戦場にいる誰にとっても、予想も出来なかったシーンだった。
剣と斧を持って、ぶつかり合おうとする二体の鋼鉄の巨人。
メカザウルス・ライアの大剣。真・ゲッター1の大斧―
その二種が、お互いの獲物目がけてまっすぐに振り下ろされる、その一瞬前。
三つの影が、高速で舞った。
その三つの影は、メカザウルス・ライア、そして真・ゲッター1の眼前に…つまりは、この二者の間に…躍り出た。
その正体をキャプテン・ルーガとゲッターチームが見極める前に、それは完了した。
三つの影はヒトガタを為す一つの影になり、ちょうど肩に当たる部分で、前後から大剣と大斧の一撃を受け止めた。
激しい金属音が戦場に鳴り響く。
大剣と大斧に伝わる衝撃は、その一撃の重さ、凄まじさを操縦者に伝えてくる。
そうして、一瞬後。
皆は、その影の正体を見た。




「?!」
「な…?!」
誰もが、我が目を疑った。
それほどまでに残酷でありえなかったのだ、今目の前に在るこの情景は。
だが、いくら目を瞬いても、その情景は消えないし、変わらない。
メカザウルス・ライアの大剣を、その右肩で受け止め。
真・ゲッター1の大斧を、その左肩で受け止めたのは―真紅の龍。
それは、紛れもない…ゲッターロボG、ゲッタードラゴン、そしてその操縦者・エルレーンだった。
「な…あ、え、エル…」
「…エル、レーン」
リョウたちゲッターチーム、そしてキャプテン・ルーガの顔を彩るのは驚愕そのもの。
見開かれた瞳は、己のふるった刃で切り裂かれたゲッタードラゴンを見ている…
ばちばちと不吉な、敗北の火花を立て、それでも両腕を伸ばし、二者の間を分かつように空中にとどまっている―ゲッタードラゴンを。
「う…」
少女のかすかなうめき声。それは、彼女の生存を示す。
衝撃から何とか立ち直ったエルレーンは、頭を上げた。
その瞳には力はなく、光もない。
「お、おま、え…あ、ああ、ッ」
「リョウ…」
一方の画像回線に映る、リョウの姿。自分の大切な、「トモダチ」の姿。
「何故…何故だ、何故、こんなことをッ?!」
「…ルーガ」
一方の画像回線に映る、キャプテン・ルーガの姿。自分の大切な、「トモダチ」の姿。
だが、敵対しあう彼ら。
「人間」と「ハ虫人」という、決して相容れない異種族どうしの…!
エルレーンの透明な瞳が、涙で揺れた。
「ごめんなさい…!」
『…!』
かすれた、悲鳴のような、小さな声。
聞き逃してしまいそうなほどに小さなその声が紡いだものは…詫びの言葉だった。
何の咎もない、何の責められることもないはずの少女が、懸命に詫びの言葉を繰り返す。
何も出来ない、己の無力さを悔やんで。どちらかを選べず、どちらをも捨てたことを悔やんで。
「ルーガ…ルーガを、恐竜帝国をうらぎって、ごめんなさい…!」
「エルレーン…?!」
「リョウ…リョウを、みんなをうらぎって、ごめんなさい…!」
「な…何を言ってるんだ、エルレー…」
「…私、」
きらめく涙が、彼女の頬をつたっていった。
「わたし、は…」
絶望に支配された、透明な瞳。
半透明の闇を抱きこんだ彼女の瞳は、もはや何も見ていないのか…
「わたしは…!」
うつろな視線が、彷徨う。
まるで、この残酷な状況を救い出してくれる、神を捜し求めるかのように。
だが、救い主など現れない。誰も。
うわごとのように、何事かをつぶやくエルレーン…とうとう、少女の精神は、限界を超えてしまった。
そして、彼女の駆るゲッタードラゴン自体も。
だから、その次に続く言葉を、誰も聞くことができなかった。
モニター画面が、一瞬、奇妙に歪んでぶれて、一転…モノクロの砂嵐になる。
その直後だった。
ゲッタードラゴンは、全身のいたるところで小爆発を繰り返しながら、地面に向かって吸い込まれていく。
その状態を察したゲッターチームの表情が、氷のように凍てついた。
見る見るうちにその姿は小さくなり、真っ赤な龍が堕ちていく。
「え、エルレーンッ!」
「エルレーン、何してるッ!早く、早く、脱出ボタンを…」
驚愕するベンケイ、慌てふためくハヤト。
彼らの言葉は、彼女に届いたのだろうか?


「エルレーーーーーーーーーーーーーーーーン!脱出ボタンを押せえええぇえぇぇえぇええぇえぇッッ!!」


リョウの言葉は、彼女に届いたのだろうか?


ただ、少なくとも。
モニターに吹く砂嵐は、何も答えなかった。
ゲッタードラゴンは、背中から砂漠にぶち当たり、反動で両手両脚を跳ね上げるような姿勢になる。
その両手両脚も、そのまま重力に引かれ地面に伏す…
そのまま、ゲッタードラゴンは稼動を停止した。
大爆発こそしなかったものの、その全身からは黒煙が吹き上がり、青い火花が散っている。
砂漠の砂が、鮮やかな赤い塗装をやけに傷つけた。

真・ゲッター1が、瞬時に三機のゲットマシン形態に戻るのを、キャプテン・ルーガはじっと見ていた。
そのまま彼らは素早く反転し、急降下する…彼女の元へ、向かうために。
当然だ。
当然だろう。
できることなら、自分だってそうしたい。
そうして、あの子をあの中から救い出して―
「…!」
そう思うことすら許されない立場にいることが、なおさらに彼女を苛んだ。
キャプテン・ルーガは、唇をかみしめ、ゲットマシンが逃げ去る様を見ている。
その目は険しく、煩悶に満ち溢れた目だった。
…唐突に、思い切り自分のひざに握りこぶしを叩きつける。
自分の行動、ガレリイの命令、その全てに対する嫌悪感を叩きつけるように。
その時だった。
戦場を、気色の悪い、下品な、しゃがれたかすれ声が駆け渡った。
「…ふは、ふはは…ははははは、はははははははっ!」
「…!」
声の主は、ガレリイ長官…
少女を造りだしたその張本人、その張本人が、少女の無残な有様を見て、嘲笑っている。
かつて「仲間」ですらあった少女の慟哭を、自己犠牲を見て、嘲笑っている…!
「ふはははははは!よくやったぞ、キャプテン・ルーガ!」
無神経な笑い声を上げるガレリイ長官は、こともあろうに…賛辞の言葉を自分に投げつけて来た。
その言葉に、さらにキャプテン・ルーガの怒りが燃え上がる。
恐竜帝国の軍人として、自分は正しい行動をとったのだ…まぎれもなく。
だが、それが…あの少女を、大切な「トモダチ」を、決定的に傷つけた!
「あんた!何て残酷なことしやがるんだッ?!」
「!」
が、その時、キャプテン・ルーガに怒鳴りつけてくる声が…彼女の思考を、突如ストップさせた。
そして、メカザウルス・ライアに近づく一体のスーパーロボット…
グレートマジンガー、剣鉄也!
鉄也の瞳も、また怒りの色で彩られていた。
彼は怒鳴りつけた。メカザウルス・ライアに向かって。キャプテン・ルーガに向かって。
「あんた、…あんた、ルーガって言うんだろう?!
あんたは、エルレーン君の『トモダチ』なんじゃなかったのか?!」
今目の前で繰り広げられた、仕組まれた『トモダチ』同士の戦い…
鉄也は、かつてエルレーンから聞いていた彼女の『トモダチ』…キャプテン・ルーガに向かって、怒りを燃やす。
本当にうれしそうな声で自分の『トモダチ』のことを語っていた、あの時のエルレーンのことが嫌でも思い出される…
「エルレーン君は言っていたぞ?!
昔、恐竜帝国にいた時、どんなにそこが嫌でも…あんたがいたから生きてこられたと!」
「…!!」
「…その、あんたが!…そのあんたが、エルレーン君を裏切ってどうするんだぁッ?!」
鉄也の怒りを叩きつけるような叫びを、キャプテン・ルーガは身じろぎ一つせず聞いていた…
金色の瞳が、震えもせずにグレートマジンガーを見据えている。
真一文字に閉ざされた唇は、何かを閉じ込めているようだ…
と、その彼女の唇が、かすかに蠢いた。
「…何が、わかる…?」
まるでこの冷酷すぎる茶番劇に対し、むしろ笑いさえこみ上げてきた―
そんなふうな、歪んだ笑みのような表情。
しかし、その奇妙な笑みはやがて困惑一色になり、そして怒りすらその中に混じっていく。
「…?!」
「…お、お前に、何がわかるというのだ、『人間』の戦士よ!」
鉄也に怒鳴り返すキャプテン・ルーガ。
だが、その表情には哀しみと混乱が色濃く浮かんでいる。
それは、その怒号の激しさとはうって変わった、深い苦悩そのもの…
「お前たちに何がわかる?!では、あの子はどうすればよかったというのだ?!
…昔のように、『ゲッターチームを殺せ』と命じればよかったとでもいうのかッ!!」
だんだんとその口調は激しさを増していく…
その声色に混じりこむ、どうしようもないやるせなさと、哀しみ、怒り。
「…な、何を…」
「私は…私は、恐竜帝国の戦士!『仲間』を守るため戦う、龍騎士(ドラゴン・ナイト)…!
…そして、あの子も戦士なら!あの子は…ゲッターチームを守るため、私を殺すべきだった!」
「!…だ、だが!」
「何も知らぬくせにほざくな!
命が惜しいのなら、私の剣にかかって死にたくないのならば、そのいらぬ口を慎むことだ!」
「…!」
鉄也の反論は、それを上回る怒号で押しつぶされる。
…キャプテン・ルーガの激は、鉄也の導火線に火をつけた。
「くっ、行くぞッ!!…マジンガー・ブレェードッ!」
グレートマジンガーがとうとう動く。
大地を揺るがす轟音とともに、偉大な勇者が駆け抜ける。
剣を振りかざし、メカザウルス・ライアに突進する…!
「…!」
だが、マジンガー・ブレードがメカザウルス・ライアを捕らえるその刹那。
卓越した戦士の力量は、動揺した精神においても遺憾なく発揮された。
メカザウルス・ライアは素早く剣を構え、マジンガー・ブレードをはじき、そして…グレートマジンガーの四肢のまわりを、まるでからみつくように軽やかに舞った。
その勢いのまま、メカザウルス・ライアは体当たりでグレートマジンガーを弾き飛ばす。
その衝撃で、後方にかっとんだグレートマジンガー…地面に音を立てて腰から落ちる。
「ぐうッ?!」
「そうだ…エルレーン、お前も…お前も、こんなふうに、私と戦うべきだった!」
鉄也のうめき声。
だが、それに介することもなく、キャプテン・ルーガはなおも何事かをつぶやいている…
いつのまにか、悔恨と罪悪感が彼女の顔を支配している…
もはや、鉄也など意識のうちにものぼっていないようだ。
その言葉の上っ面とは、裏腹に…どうしようもなくつらそうな表情が浮かんでいるのが、傍目にもわかった。
「私と、戦うべきだったではないか…!…なのに、何故…!」
グレートマジンガーが何とか立ち上がり、メカザウルス・ライアに再び向かおうとした、その時だった。
「…う、うああああああっ!!」
鉄也の目が、信じられない光景を映し出す。
ぐらり、とグレートの巨体が、不自然にかしぐ。
…どさっ、どさっ、という音とともに、グレートマジンガーの両腕が地面に落ちる…
切り裂かれた部分から、噴き出すオイル。
ずるずると、グレートの両足が付け根からずれていく…
そして、とうとうそこは分離する。
両手、両足をもがれたグレートマジンガーの胴体は、そのまま再び大地に倒れ付した。
メカザウルス・ライアは、あの一瞬でグレートの手足を違いもなく切り裂いたのだ…!
「て、鉄也さんッ?!」
「な、なんて…」
「ひ、ひるむな!俺たちも行くぞ!」
「お…おう!」
金色の瞳に映るのは、レーダー画面。
グレートマジンガーを倒したメカザウルス・ライアに、敵機がいっせいに向かってくる…!
「…う、うおおぉぉぉおおっっ!!」
絶叫。咆哮。そのどちらでもあった。
視界の端には、黒煙を吹き地面に伏すゲッタードラゴン。
メカザウルス・ライアが剣を構え一直線に突進する。
絡みついた思いを、一挙にふりはらうかのように…


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