ドッキドキ!ドクター・ヘルの羅武理偉(ラブリィ)三国志珍道中☆ (31)


ドクター・ヘル「…。」
アシュラ男爵「何かの間違いですよね?そうですよね、きっと私の聞き間違いですよね!」
ブロッケン伯爵「…。」
暗黒大将軍「…。」
ヤヌス侯爵「…。」
アシュラ男爵「さあヘル様、もう一回おっしゃってください!
…次のシナリオ『荊州鳴動』、私達は何処に行くんですって?!」
ドクター・ヘル「次のシナリオ、俺達は…」
アシュラ男爵「はい!」
ドクター・ヘル「蜀軍の、魏延殿のところに往くぞッ!」
アシュラ男爵「…〜〜だからッッ、何でだよおおおおおおーーーーーッッ!!」(絶叫)

ブロッケン伯爵「ひ、ひいぃ!」
暗黒大将軍「あ…アシュラ、乱心ですか?!」
ヤヌス侯爵「ああん!怖いわぁアシュラ、怒らないでぇ?!」
アシュラ男爵「何でだよ!何でだよ畜生ッ!
『美しい者に従う』とかゆうアンタの方針何処にいったんだよおおおおお?!」(←と、激しくヘルの首を絞めながら)
ドクター・ヘル「ぐ、ぐげげ…」
ブロッケン伯爵「ちょ、ちょっと待った!死ぬ!おっさん死ぬ!」

暗黒大将軍「しかしながらヘルよ、確かにこれは予想外です」
ヤヌス侯爵「ご主人様ぁ、シュミがなんだかぁ…」
ドクター・ヘル「うぐ、は、はなせアシュラ…」
アシュラ男爵「今からでもいいッ!趙雲殿のところに行くと言えッ!言えよ!言えったらあああああああ!!」
ブロッケン伯爵「あ、アシュラ!絞めすぎ、絞めすぎだって!」
ヤヌス侯爵「アシュラたんはわかりやすいわぁ。正統派のイケメソ好きねぇ」

暗黒大将軍「…そろそろ離してあげましょうね、アシュラ」(←と、二人をおもむろに引き離す)
ドクター・ヘル「げふっ…げほ、げほ」
アシュラ男爵「ちっ…」
ブロッケン伯爵(こ、こいつ舌打ちしやがったぞ)
暗黒大将軍「うーむ、アシュラは怒りが滾ると豹変する性質なのですね」
ヤヌス侯爵「怖いわぁ…まあ、ご主人様がいいなら私はいいけどぉ」
ドクター・ヘル「だ、だいたい!魏延殿はいつも仮面をかぶっている!もしかしたら趙雲のように涼やかな顔をしているかも」
アシュラ男爵「言うなああああああ!!そんなあてにならんこと言うなああああああ!!」

暗黒大将軍「はいアシュラ、どうどう!落ち着いて落ち着いて」
ブロッケン伯爵「…まあ、エンディングが気になる武将ではあるよな」
ヤヌス侯爵「ちょっと見たくはあるわよねぇ」
暗黒大将軍「それでは…蜀軍に行くことで宜しいですね?」
アシュラ男爵「…ヘル様の阿呆、馬鹿、ヘル様の馬鹿馬鹿馬鹿!」
ドクター・ヘル「く…だ、だがな、アシュラ」
アシュラ男爵「はいぃ?何ですかぁ?!」
ドクター・ヘル「魏延殿はな、魏延殿はな…!」

ドクター・ヘル「こ…こころが美しいのだッ!」

アシュラ男爵「は、はあああああ?!何言ってんです?!
こ、この人、意思疎通も危うそうじゃないですかあああ!
しかも口を開けば『殺ス』『殺ス』って!
何処が心が美しいんです、ヘル様の目ん玉腐ってんじゃないですか?!」
ドクター・ヘル「お…俺は魏延殿の『こころの美しさ』を信じる!」
アシュラ男爵「はん!馬鹿、馬鹿、馬ー鹿!!脳みそ馬ー鹿!!」
ドクター・ヘル「…(もはや涙目)」

ブロッケン伯爵「…しかし、アシュラも意外とひでぇなあー」
ヤヌス侯爵「アレよねぇ、一番敵にまわしたくない類よねぇ」


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