A War Tales of the General named "El-raine"〜とある戦記〜(20)


「小説・衛将軍昇進試験(2)」

「たっだいまぁ〜!」
夕刻。
元気良く自宅に帰ってきたエルレーンと鉄甲鬼。
出迎える副将たちにも、それはすぐに目に入った…
彼女の肩より誇らかに揺らぐ、純白の外套!
「!」
「その外套は…!」
「成功なされたんですね、エルレーン殿!」
「うんッ!」
歓喜上がる配下たちを前に、宝剣使いの少女は満面の笑みで答える―
駆け寄ってくる彼らは、口々に彼女の成功を祝福する。
「おめでとうございます、これであなたも…衛将軍になられたのですね!」
「うん、鉄甲鬼ががんばってくれたから…」
「い、いえ、拙者など!拙者など、何も…」
エルレーンに話をふられた鉄甲鬼は、彼らしい謙虚さでそれを否定するも。
だが、彼らが二人で勝ち取った栄光に違いない。
「おめでとう!よかったな、エルレーン!」
「すっげえじゃん!かっけー!」
「うふふ…!」
衛将軍の位を得た少女はたおやかに微笑んだ…
副将たちも、彼女の成功をまるで我が事のごとく喜んでいるようだ…
「…」
―いや。
たった一人、そうでない者がいた。
部屋の奥に座り込んだまま、じっと動かない…偃月刀使いの、車弁慶。
ふ、と、少女の視界に、彼の姿が映る。
偃月刀使いにも晴れ姿を見てもらおうと、エルレーンはぱたぱた、と彼の下に駆け寄っていく。
「弁慶先生!ねえねえ、見て見て!白沢皓綺套…
私、衛将軍だよ!とうとう衛将軍になったの!」
「…」
…が。
はしゃぐエルレーンを見返しながらも、車弁慶は胡乱な表情を浮かべるだけ。
浮かれる彼女をせせら笑うかのような、何か薄ら寒いものを。
「?…弁慶先生?」
「…ああ、それはとても喜ばしいな」
にこり、と。
偃月刀使いは、笑っていた。
だが、その瞳は―冷たい光を宿したまま。
目の前の少女を刺し貫く。
その異常に、エルレーンが戸惑いを見せるも…
座したまま、車弁慶はなおも舌鋒鋭く、続ける。
「え、あの、」
「戦に出れば敵将から逃げ回り、腑抜け呼ばわりされる衛将軍、か!」
「べ、弁慶先生…?」
「よかったではないかエルレーン?
大して進歩しておらずとも、武勲が認められたようで!
その真白い外套が見掛け倒しにならぬよう、せいぜいこれから努力しては如何かな…『衛将軍殿』!」
「…〜〜ッッ!!」
朗々と、まるで謳い上げるかのごとく。
笑顔を貼り付けたままで、剣呑な目つきをした偃月刀使いは、とうとうと言い放った―
その言葉を祝いの言葉ととる者が、何処にいるだろうか。
賞賛の言葉をかけられてもいいはずなのに、それどころか明らかな敵意を向けられて。
おっとりした性格のエルレーンも、さすがに堪忍袋の緒が切れたのか…
その端正な顔が、一閃、激怒の朱に燃える。
瞬間硬直したその場の空気に、誰もが息を飲み込んだ―
だが。
「べ、弁慶先生の…ッ」
「はい、そこまで!」
怒りに満ち満ちたエルレーンが、こらえきれず車弁慶に詰め寄ろうとした、その時。
その進路をさっとふさいだのは、直槍使いの少年・巴武蔵だった。
半ば呆れたような顔で苦笑しながら、なだめるように、丸め込むように、
「せっかくのめでたい日なんだからさあ、くっだらないケンカとかもう後にして!
酒場になんか美味いもんでも喰いに行こうよ、俺腹減っちゃったよ」
自身の我が侭を装ったていで、その場の空気を変えてしまう。
冷静で的確な横槍に、エルレーンも怒りをそがれてしまったのか、
「あ…そ、そうだね?」
弱々しく笑って、そう答えた。
と、これを機とばかりに、それに続けて他の副将たちも乗っかってくる。
「ああ!今日は大いに飲もう、エルレーン!」
「そうですね、それがよろしいかと」
「そそそそうですね、そうしませんか、エルレーン様?」
「…うん!」
ブロッケン、流竜馬、鉄甲鬼に矢継ぎ早にいざなわれ。
少女も、最後にはにっこり笑ってそれに応じた―
彼らに連れられ、酒場に向かわんとする衛将軍の少女。
そんな彼女の背中を見ながら…
「…」
戸惑い気味の表情を浮かべたまま立ち尽くしているのは、蛮拳使いのキャプテン・ラグナ。
…まさか、あの偃月刀使いが。
あそこまで、過剰に反応してしまうとは…
確かに焚き付けてからかったのは自分だが、よもやああいうふうに捻くれて、更に本人に矛先が向かってしまうとは。
これでは、目的とまったく真逆ではないか!
そして、その原因は明らかに自分にあるわけなのだから…
多少なりとも、その責任を感じずにはいられない。
「キャプテン・ラグナ」
少しばかり、思いもかけぬ展開に困惑していたキャプテン・ラグナ。
小声でキャプテン・ルーガに呼び止められ、責め咎められる事には…
「…あなたのせいなのだから、アレはあなたが何とかすべきだ」
「ふーむ…」
沈痛そうなため息を漏らし、軽く首をかしげながら。
何事かを思案しつつ、蛮拳使いもともかく彼らの後をついて出て行った…
すると、部屋に残るのは、
「…」
すっかりふてくされ、半ば自棄気味にその場に座し続ける偃月刀使いのみ。
が、そこに、直槍使いの巴武蔵、双錘使いの神隼人が戻ってきて、
「ほら、車!お前も行くんだよ」
「……行くぞ」
「はあ?何故俺までそんなものについていかねばならんのだ、馬鹿馬鹿しい」
誘いかけるものの、ねじくれた彼は頑として動こうとしないものだから。
「あーもうおっさん、何ひねてんだよ!とっとと行くぜ」
「な、お、おい!」
半ば無理やり引きずるように、二人は副将仲間を引きずっていく。
せっかくのめでたい機会だというのに、わけのわからぬ意地を張る車。
わめくその反論も聞かず、巴と神は彼をどんどん引っ張っていくのだった。


酒場。
いつでも客が耐えない二階の一卓では、既に宴の用意は出来ていた。
色とりどりの料理がほかほかとおいしそうな湯気を立て、戦士を一時夢心地にさせる魔法の飲み物も大量にある。
何しろ、今日は少女が衛将軍に昇進した、真に喜ばしい祝いの日なのだから…
「じゃ…」
「かんぱーい!」
「乾杯!」
「…『衛将軍殿』に」
「…ッ!」
乾杯の瞬間にも、要らぬことを言う何処ぞの男のせいで、一瞬エルレーンの瞳に剣呑な光がぎらついたものの。
「あーほらほら、冷めないうちにとっとと喰おうぜ」
空気の読める少年・巴武蔵の促しによって、つつがなく宴会は始まった。
「おう、そうだな!」
「ちょ、そ、それは拙者の…」
「硬いことを言うな!気にするな!」
「……巴、お前は?」
「いらなーい、俺、んなもの飲める年じゃねーし」
「エルレーン様、これもお取りしましょうか?」
「うん、ありがとう!」
たちまちいくつもの料理にいくつもの箸が伸び、酒場の主人手ずからの美味なる料理はあっという間に彼らの口の中に吸い込まれていく。
美味いものを喰えば、自然と人は笑顔になるものだが―
(う〜ん…)
蛮拳使いのキャプテン・ラグナは、酒盃を片手に何やら難しい顔。
彼の思案するのは、もちろんあの二人のことだ。
刹那、料理が並ぶ卓の上に漂った、ぴりぴりした二人の間の空気。
宴が始まり、皆がめいめいに料理や酒に手を出し始めるにつれそれは薄れていったものの…だが、決して消え去ったわけでもない。
それが証拠に、エルレーンと車弁慶は、お互いまったく言葉を交わそうともしないし、視線すら合わせようとしないでいる。
(今日のは、さすがに少しやりすぎましたかね…)
やはり、さしものキャプテン・ラグナも、気が咎めずにはおられなかったようだ。
(多少なりとも、取り持っておきますか)
それは仏心か、それとも更なる遊び心なのか。
ともかく、隣に座り、何処か物憂げな様子で酒をすすっている主君に向かい…
「…昇進されたというのに浮かない顔ですね、エルレーン殿?」
「キャプテン・ラグナ…」
いつもどおりの、あの穏やかで優しい笑顔をして、そっと問い掛ける。
と、彼女は先ほどの腹立たしいやり取りを思い出してしまったのか…
その愛らしい表情を、かすかに怒りで歪める。
そして、景気づけなのかうさばらしなのか、両手で包むように持っていた杯のなかになみなみと注がれていた酒を、一気にぐいっ、とあおってしまう始末。
はうー、と思いっきり息をついて、こらえきれない苛立ちを吐き出すことには、
「…だって、弁慶先生がひどいんだもん。私、私だって、がんばったのに…」
「そうですよねえ」
まるで、子どもの駄々のような子どもっぽい文句。
エルレーンの愚痴に、うんうん、と大きくうなずいて。
その上で、キャプテン・ラグナは…ことさらに声を小さくして、ささやくようにこう言った。
「けれど、エルレーン殿…許してあげてください、車殿のこと」
「…なんで?」
「彼はね、すねているんですよ」
「?」
眉をひそめる女武将に、蛮拳使いは微苦笑を返して。
ちらり、と車弁慶のほうを見やり、何処かくさすような言い方で、彼の内心をつまびらかにしてしまう。
「あなたのお目付け役として自認していつも気を張っているのに、今日はおいていかれましたからね…
しかも、衛将軍昇進試験のような、大きく重要な戦闘に」
「…」
「自分があなたを護衛できないとたかをくくられた、そう思い込んでふてくされているだけですよ」
彼の語るあの偃月刀使いの真意は、素直な宝剣使いの少女にはまったくの予想外のことだった。
そんなことなど欠片も考えたことは無かったし、そんな風に彼に思われていたことなど、ちっとも想像できはしなかった。
「べ、別に、そんなこと考えないよ、私。
ただ、単純に、この試験には鉄甲鬼のほうが向いてると思って…」
「彼としてはそう感じてしまったんでしょうね。だから、悔しくて仕方ない」
そこで、一旦区切って。
なおさらに柔和に、キャプテン・ラグナは笑んだ。
「でも、それくらい…あなたのことを、大切に思っているということでしょう」
「…」
その微笑、その言葉を受け止めた少女は、少し途方にくれたような顔をした。
軽く肩をすくめて、ぽつり、とつぶやく。
「…そんなの、言われなきゃわからないよ」
勝手に思い悩まれて、その挙句に当たられる。
筋違いといえば筋違いだし、不条理といえば不条理だ。
それに、彼は常日頃から、自分に対してそうなのだ。
「弁慶先生は、いつも私に厳しく当たる…」
「ふふ、そうですね…けれど、それというのも、彼が本当はあなたのことを―」
と。
危うく、核心中の核心まで、口から滑り出そうになって。
(―っ、と)
慌てて口をつぐむキャプテン・ラグナ。
「私のことを、何?」
「いえいえ、何でもありませんよ」
「…?」
問い掛けるエルレーンに、笑顔で首を振ってはぐらかす。
何故なら、それは自分が口に出してしまってはいけないものでもあるし。
それに―
(ふふっ、そこまで言ってしまっては、これからの楽しみがなくなってしまいますからね…)
心内で、そんなことを考えてほくそ笑みながら。
「…まあ、ともかく…あの御仁は」
改めて、キャプテン・ラグナはエルレーンにささやく。
「いつも、あなたのことが心配で仕方ないんですよ…いつも」
「…」
小声で、そう諭されながら。
衛将軍となった少女は、そっと…卓の向こう側、仏頂面で淡々と酒を喰らっている、あの偃月刀使いを見た。
自分と決して目をあわそうとはしないで、杯を傾けてばかりいる、あの男を。
「…」
わかっては、いる。
彼が、もとよりてらいなく言を発することの出来ない、堅苦しい男と言うことくらいは。
けれども、だからと言って、今日みたいに理解できない思い違いをされていきり立たれるのも納得できない…
胸の辺りに浮かぶそのもやもやが、不愉快だったので。
エルレーンはまた、勢いよく杯を空にする。
かあっ、と喉が焼けていくその感覚が、少しでもそのもやを打ち払ってくれるような気がして―


「くぅ…くぅ…」
「エルレーン様、エルレーン様」
「くぅ…」
「…ダメ、ですね」
数十分後。
ほとんどの酒も食事もたいらげた頃。
果たせるかな、エルレーンは卓に突っ伏したまま安らかな寝息を立てていた。
もともとそんなに酒には強くないのだが、祝いの酒はどうも普段より幾分喉を通りやすかったらしい。
というわけで、キャプテン・ルーガがやさしく揺り起こしても、彼女の意識は夢のうちより戻ってくる気配すら見せないのだった。
しかし、このままここに放置しておくことも出来はしない。
「誰か、エルレーン様を家まで送らねば」
「ああ、それでしたら」
困ったような声を上げるキャプテン・ルーガに、キャプテン・ラグナが笑顔で答えて曰く―
「それでしたら、車殿がやりますよ」
「な、あッ?!」
いきなりの(そして理不尽な)指名に、頓狂な声を上げる車弁慶。
当然ながら、彼は不快をあらわにして彼に詰め寄る。
…が。
「何故俺がそんなことを!何故この俺が、そんな小娘のために―」
「やかましい黙ってやれよこのタコ助が」
「ッ?!」

にこり、としたその笑みをいささかたりとも揺らがせぬままに放つ、
唐突に下卑て乱暴な口調。
普段の彼からは考えられぬ裏腹な発言に、思わず吃驚のあまり一歩引き下がってしまう偃月刀使い。
が、瞬時に蛮拳使いは剣呑な刃を押し隠し、また穏健な口調で押し込める。
「まあいいじゃありませんか。
私たちだって、ブロッケン殿と鉄甲鬼殿を連れて行かねばならないのですからね」
そう言いながら、親指で指し示した背後には。
仲間に両脇を抱えられ、ぐだらんと力無く意識を失っている妖杖使いと双戟使いの姿。
「あー…もう、オトナってヤダな」
「……これは…良くない大人の例……」
「否定できないのが哀しいですね」
巴武蔵がぶつぶつ文句を言いながら鉄甲鬼を左から持ち上げ、神隼人はため息をつきながら右側を支える。
苦笑しながら流竜馬とキャプテン・ルーガが長身のブロッケン伯爵を受け持って抱えている。
確かにあの二人を運ぶには、手間が要りそうではあるが…
だからと言って、何故自分がこの馬鹿娘の面倒を見ねばならんのか。
そう詰問し返そうとした瞬間に、
「それでは頼みますよ、車殿」
キャプテン・ラグナは、あっさりとそう告げただけで、自分にその役を押し付けてしまう。
「お…おい、」
くるり、と振り返り、さっさとその場から逃げ去ってしまおうとする背中に呼びかけると。
こちらを向かぬままに、蛮拳使いは…物柔らかな口調で、急所をえぐるようなことを言うのだ。
「…少しは気が咎めているなら、やるべきことはあるはずですよ」
「…」
ずきり、と。
胸の何処かが、痛んだような気がした。
…わかっては、いる。
結局は、八つ当たりにしか過ぎないではないか。
自分が無力で無能だから、見限られた―
それなのに、その己の弱さを直視せず、彼女に当り散らした。
自分を見限った、あの少女に。
なんと醜い、自暴自棄か…
心中を射抜かれ身動きの取れなくなった車弁慶。
立ち尽くす彼の内心の動揺にも気づかず―
「じゃあなー、また明日!」
「それでは…!」
仲間たちは、酔いつぶれた男二人を連れて酒場を出、街中へと消え去ってしまった。
「…」
ざわざわとやかましい、酒場の空気の中で、
「…ちっ!」
舌打ちを、一つ。
残されたのは、自分と、彼女。
くたりと机に伏したまま眠る少女を、彼は困ったような目で見やった―


「…」
がらり、と扉を開けると、無人の冷ややかな空気が彼らを出迎えた。
暗い室内、エルレーンの居は、当たり前だが何の気配も無い。
昼こそ自分たち副将で狭いくらいだが、夜は彼女一人、一人ぼっちの場所…
「…」
中に入り、寝台のそばまで寄ると、車弁慶は背中の重い荷物を…ゆるり、と、その上に置いた。
深い眠りの中にある彼女を起こしてしまわないように、静かに。
横たえられたエルレーンは、かすかに身をよじらせたものの…
再び夢の世界の中に堕ちていくのか、その呼吸がまた規則的なものになる。
風邪などひかぬよう、彼女に上掛けをかけてやりながら。
偃月刀使いは、じっと少女を見つめていた―
「…お前は、」
葉ずれの音のような、かすれた小さな声が、彼の喉から漏れた。
誰も他にいない、誰も見る者のいない場所で。
厳格なる偃月刀使いの表情から、その峻厳の仮面が―消え失せてしまう。
「本当に、良く頑張ったのだな」
ふっ、と。
彼は、右手を伸ばす。
その大きな手のひらで、少女の白い頬をやさしくなぜる。
闇の中。ぼんやりとした、その輪郭をなぞるように。
柔らかな彼女の感触が、熱が、伝わってくる。
「今日は、すまなかったな…エルレーン」
そのまま、彼は少女の黒髪をかきなぜる。
やさしく、いとおしげに。
そっと、何度も。
「俺も、強くなろう」
父親が幼い娘を見るような瞳で。
兄が年若い妹を見るような瞳で。
そして、それ以上の何かがこもった瞳で。
そう、まるで…恋しい者を、恋焦がれる者を見るような瞳で、
「お前を護り通せるほど、強く」
彼は、彼女を見つめている。
満ち足りて眠る少女を、見つめている。
その透明な瞳が見開いている時には、決して言えないような言葉が、
「エルレーン」
黒い世界の中に、拡散していく。
わずかに熱のこもった、彼の感情が。
「お前は俺の誇りだ―『我が君』」
いつもは彼女を決してそう呼ばない男が、最後にそうつぶやいて。
そっと、彼女から手を離す。
音を立てぬよう、静かに歩み去り。
そうして、戸口を開き…夜闇の中に、姿を消した。
かたり、と、扉が閉められて。
静寂。
少女一人残された家の中に、静寂。
「…」
と―
閉じられていたはずのまぶたが、闇の中で、すう、と、開く。
ぽつり、と闇に散るのは、少女のため息―
「…弁慶先生の、馬鹿」


「最初から、そう言ってくれればいいのに…」



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