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◆ 対峙
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リョウvs.エルレーン。
この時点でのリョウの態度は、
エルレーンを恐怖させるに十分なほど激しいです。
「リョウは恐竜帝国のハ虫人とおなじだ」といわせるまでに。
ですが、それでも自分のオリジナル…「人間」リョウに対する
興味はつきません。だから、何度も何度も彼女は彼に近づいていくのです。

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◆ ちいさないのち
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ムサシいい奴な章…とうとうゲッターチームの一人が
エルレーンと仲良くなっちゃいます。
やっぱりそれはムサシでせうということで、こんな章です。
エルレーン、小さくてかわいいもの大好きです。
動物っていうより、多分猫好き。

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◆ 桜(「ちいさないのち」第二章)
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なのに、いきなりお友達死んでます(ガーン)
そして、ここでムサシは
「エルレーンは半年しか生きられない、後2か月ちょっとの命」
ということを聞かされ、ショックを受けます。
いくら敵とはいえ、こうちょくちょく会って、
しかもちょっと仲良くもなってりゃ、そりゃあショックだよな。
でも、それに比べてエルレーンは淡々としています。
というより、その哀しみがいまだ理解できていないのですが…

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◆ リョウ(私と同じモノでできた、私の…)
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エルレーンと仲良くなっちゃったムサシは言うまでもなく、
ハヤトやミチル、博士すらも、彼女と数回接触して
少し彼女の事を知っていただけに…
彼女の規定された「死」という事実はショックになります。
それはリョウも同じなのですが、彼の場合は
それを遥かに上回る、彼女に対する憎悪
があるため、むしろ冷酷に振舞います(もしくは、そのふりをする)。
ちなみに、ここで出て来る
「かつて助けた敵のキャプテン」ってのは、
テレビアニメ版ゲッターの「栄光のキャプテン・ラドラ」の
キャプテン・ラドラのことです。
栄光か死か、ああ、あの話よかったなあ…

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◆ 月光の下で
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ハヤトもオチました(笑)

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◆ かなわぬゆえに、美しい「理想」
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「ハ虫人」には「ハ虫人」なりのやさしさがあるはず。
エルレーンに対してハヤトやムサシがやさしいのは
「人間」だからやさしいんじゃなくて、「同族」だからやさしいんです。
エルレーンはこの辺を大きく勘違いしています。
キャプテン・ルーガはそのことをわかっているから…必死で彼女を諭します。
そう、例えばハ虫人が地上にいれば(たとえ地上攻撃の意図なく、単に地上にいるだけだとしても)
「人間」は保健所とか警察とか呼んで、
彼を補足するんじゃないでせうか。
これは別に「ハ虫人」じゃなくても、
「同族ではない」相手なら誰にでもきっとそうするでせう。やさしさなんて関係なしに。
(この「同族」に入らなければ、「人間」でも…
昔、アメリカ南部における黒人奴隷の立場はそれに近かったといえないですか?)

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◆ キャプテン・ルーガ(2)
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バレました、ゲッターチームとあってるの(笑)
自分でもいけないこととは知っていたぶん、かなりおろおろモノ。
でも、キャプテン・ルーガはそれを黙認します。
それも彼女の優しさと思慮深さ、何よりエルレーンに向ける愛情のゆえ…
ところで、ここで見た(人間に偽装した)キャプテン・ルーガの姿は、
リョウの心に深い印象をもたらします。
そして、後々彼を繰り返し責めさいなむイメージとなるのです。

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◆ 通り雨
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とうとうエルレーンに完全にバレます、リョウの秘密…
夏の雨って、唐突で本当に強烈に降りますよね。
そんな雨のように突然の出来事、って感じのイメージで書きました。

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◆ 疑心と不安
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リョウのモノローグの章。
たしか、リョウがお父さん、竜作に九州に無理やり連れて帰られそうになる
話がテレビアニメ版であったんですよ。
で、その竜作さんをはじめてみたとき…
「あ、アンタ、いくつだ!!」と思ってしまったんですね。
髪真っ白だし、ひげも白いし…(でも、ハヤトとムサシを簡単にノシた)。
で、そこから→「そ、そしたら…リョウはいくつの時の子なんだ!」→
「これリョウが男だったから何ともないけど、もし女だったら
故郷の剣道場、後継ぎどうするんだろう」という風に連想が進み…
で、「リョウが女だったら?」というところまでいきました。
ベルばらですね。
そして、ここにきてようやくリョウは、自分が今まで抱いていた
エルレーンへの混乱した感情の理由がわかります。
と同時に、エルレーンに対する態度も少し変わりました。

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◆ 最後の満月の日、一つの約束
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エルレーンは半年の命なので、誕生日もクソもないんですけど。
でも、闘いの中で死ぬ運命の彼女のため、
せめてできることをしてやりたい、と思ったキャプテン・ルーガの
優しさが、この約束になるのです。
この話に出て来る「火龍石(ルビー)のペンダント」は…
続編のsuper robot wars alpha gaiden another storyでも
出てきます。
果たされなかった約束は、遠い未来の世界にて果たされる事になります…
その相手だけが、既にいないけれど…

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◆ 夕焼け空、ブランコ
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リョウにはやはり、自分がゲッターチームのリーダーであるという自負が強いため
自らエルレーンに近づくという事を今までせずにいました。
そのうえ激しい憎悪を彼女に抱いていたので、なおさらです。
しかし、その理由が彼の中で明確になった今、むしろ彼は
エルレーンに対して思いがいたるようになります。
それは、出会った当初からエルレーンがリョウに対して抱いていたものと同じ、
「自分」の分身、というものに対する興味といえるものでせう。

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◆ eyes
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目で感情がわかるって言いますけど、
それが読めない私は鈍感さんですか。
まあそれは別として、リョウがエルレーンに対してはっきりと
態度を変えてしまう章です。

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◆ やがてくる「いつか」、だからその前に
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恐竜帝国、ハ虫人のキャプテン・ルーガ。
ゲッターチーム、人間のリョウ、ハヤト、ムサシ。
そのどちらをも愛するがゆえに、
彼女は恐竜帝国を裏切ることもできず(それはキャプテン・ルーガへの裏切りになる)
リョウたちを殺すことにも躊躇しています(それはリョウたちへの裏切りになる)。
だから、彼女は微笑う。微笑するだけ。
そして、周りの状況に身を任せるのです。
自分では、どうしていいかわからないから…
(リョウに対して言ったこともそのあらわれ)。
ですが、そのような判断がいい未来を生むはずもなく…
彼女を取り巻く状況は、最悪のシナリオへと突き進んでいくことになります。
キャプテン・ルーガという友人の喪失を境に…

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◆ 幸福の手前で
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リョウがエルレーンに対する態度を180度変えたので、
ようやく3人の考えが一つになります。
ちなみに、リョウは前章「やがてくる『いつか』、だからその前に」の
エルレーンと話していた場所から帰ってきてすぐです。

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◆ 別離
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キャプテン・ルーガの駆るメカザウルス・ライア対ゲッターロボの章。
ちなみに、ゲッターチームは相手が誰であるのか、
それをはっきりとは理解しないままに戦っています
(「敵」だしね…)。
その敵方のキャプテンが、エルレーンのもろい心をかろうじて支えている
精神的な支柱であることも知らずに…


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