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あしゅらとブロッケンの「お悩み相談室」！

相談3：
「あしゅら男爵さん、ブロッケン伯爵さんへ。
僕はあるチームでリーダーとして頑張っています。
ですが、そのチームのほかのメンバーが、どうも僕の言う事を聞いてくれないのです。
一人はやたら自信過剰で、僕の命令をたびたび無視して
挙句の果てには『こんなもの、俺一人で何とかしてみせるぜ！』などとほざくのです。
もう一人はそこまで露骨じゃないものの、どうも自己中心的で
時折『もう○○○○チームなんか辞める〜！』などと言い出したりするなど、
チームの存続を危うくしたりします。
リーダーである僕がしっかりせねばいけない、と思うのですが…
このような仲間に、リーダーの言う事を聞かせるためにはどうすればいいでしょうか？」

（「剣道一直線」君・♂）

あしゅら：これまた…簡単に答えられそうで、
ブロッケン：その実そうでもない質問が来たものだな
あしゅら：私たちは、実際…「リーダー」ではなく「指揮官」だからな…
ブロッケン：うむ。我輩は鉄十字軍団を統べる指揮官であるし、貴様は鉄仮面軍団の指揮官だ
あしゅら：この「剣道一直線」の言う、「（チームの）リーダー」というのとはまた別だろうからな…
ブロッケン：ちなみに、あしゅら…お前だったら、「部下」である鉄仮面が言うことを聞かなかったらどうする？
あしゅら：もちろん、バードスの杖の破壊光線で仕置きを加える。貴様はどうだ、ブロッケン？
ブロッケン：我輩はすぐさま44マグナムをこめかみに突きつけてやるがね
あしゅら：…だろうな。
ブロッケン：まあ、我輩たちは「上官」だから、命令違反は重罪ということになるわけだ。
あしゅら：だが、この小僧はそうではないだろう…同じチームのメンバー内での統率が取れず、困っておるようだな
ブロッケン：…仕方ない、大サービスだ…我輩の使い古しのワルサーPPK5を送ってやろう。これでお前も
あしゅら：おいおいおいおいおいおい！ちょっとまてそれは銃刀法違反だろう！
ブロッケン：何言ってる、この世界じゃ未成年だろうが民間人だろうが銃火器での武装は当たり前ではないか！
光子力研究所など、一介のお手伝いさんですら銃を振り回しとるじゃないか！
あしゅら：そ、「それはそれ、これはこれ」だッ！…もうちょっと身になるアドバイスにせんか！
ブロッケン：…ちっ、融通の利かない…
あしゅら：…しかし、何だな。この「剣道一直線」のチームメンバーは、どいつもこいつも我がままだな
ブロッケン：本当にな
あしゅら：だが、私が思うに…「剣道一直線」のやり方次第では、うまく操縦できないこともないな
ブロッケン：ほう？どのようにすればいいのだ？
あしゅら：まず、自信過剰のほうはテキトーにおだてておけ。それだけで万事解決だ
ブロッケン：…そうか？
あしゅら：そうだ。お前のように自意識過剰高慢チキの鼻高男は、普段からテキトーにその実力を賛美しておけばそれで事足りるのだ
ブロッケン：…。
あしゅら：そして、増長してきた頃にガスッと釘を刺しておく。
時折、このようにあしらっておかねば己の力に自惚れて取り返しのつかないミスを犯すからな
ブロッケン：…貴様の言うことは、相変わらずいちいち癇に障るな
あしゅら：気にするな。…そして、自己中心のほうも基本は同じだ。
常日頃、「お前は重要なんだ」「お前の力が必要なんだ」と吹き込め。
そうすれば奴の自尊心も満たされ、アホなことを言い出さなくなるだろう
ブロッケン：何だ、結局「ほめろ」ということか…くだらんな
あしゅら：くだらん？…ふん、そうではない。これこそ「人を動かす」最善の策よ。
ブロッケン：…。
あしゅら：「剣道一直線」よ、「人間」は、結局感情のイキモノなのだ。
そして、己の重要さを常に褒め称えられたいと願っているものなのだ。
その欲求を満たしてやること…それが、チームメンバーの離反を防ぐ一番の手だ
ブロッケン：…そんなものかね
あしゅら：そうだ。とどのつまり、「リーダー」とは…己の権限を振りかざす人間ではない。
己を使い、チームの実力を最大限に引き上げる義務を持つ者なのだ
ブロッケン：…そういえば、この間見たテレビドラマで、主役の男がいいことを言っておったぞ
あしゅら：ほう？
ブロッケン：「チームは命令したりされたりじゃない！全員で動くから、すごい事が出来るんだ！」とな
あしゅら：ふむ…なるほど、な。悪くないではないか。ちなみに、それは何のドラマで見たのだ？
ブロッケン：『特捜戦隊デカレンジャー』だ
あしゅら：…。
ブロッケン：そうそう、こんなセリフもコミックで見たな。
「リーダーというものはね……他人をおだててこき使えばいいのさ！」
「自分は一番安全な場所で！失敗してもあははと笑い！
もしも勝ったら目いっぱいいばりちらしてやるのさ！！みんなの前で！！」
「そんなものさ、他人から見たらね。」（『ARMS』高槻巌）
なかなか深いセリフだと思わんか、なあ「剣道一直線」よ？
あしゅら：…お前、本当に一体何者だ？