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鉄十字軍団・ルーカス(仮名)の徒然日記


○月×日
てゆうか、マジに死ぬかと思った。
今日は光子力研究所占拠作戦に参加したが、運悪く落下傘部隊に当たってしまった…ガーン。
高所恐怖症なのに。
半泣きになりながらそれでも降下すると、そこにはアフロダイAとボスボロットの負け負けコンビが待ち受けていた。
こいつら、機械獣相手だとすぐやられるくせに、俺たち相手だと思いっきり全力出しやがるんだ。
俺らみたいな生身相手に、そんなロボットで本気になって立ち向かうなよ…
やっぱり、普段からやられまくっている恨みとかの反動が出ているのか、弓さやかの勢いは特にえげつなかった。
何とか攻撃をかいくぐり、バリアにアタックするが…なかなかこいつがやぶれなかった。
そうこうしているうちに、あの悪魔どもが俺たちの後ろに近寄ってきたんだ!
響き渡る足音、振動…どんだけ怖かったことか!
ボスボロットの脚で踏み潰されるような最期だけは絶対に嫌だ…!
だが、そう心底ビビってたところで、マジンガーが帰ってきてしまったため俺たちは帰還させられた。
ふー、助かった。
ナイスタイミングよ、甲児ちゃん!

○月△日
今日は地獄城で勤務。
侵攻作戦は機械獣が完成しないと話にならないため、一回失敗すると次まで間が開くのだ。
と、いうわけで、しばらく俺たちゃ安泰だ。
昼過ぎに、訓練場で射撃訓練をしていた時、ブロッケン伯爵が来た。
伯爵はあんまり自分で戦う事をしないけれど、「訓練は欠かさない」と言っていた。
伯爵は10枚中10枚ともど真ん中を打ち抜いていた…さすがだなぁ。
俺は…3枚しか的に当たらず、ちょっとトホホ。
ブロッケン伯爵にも「シャレにならんから、お前はもうちょっと真剣に訓練しろ」って言われた。

○月■日
ブロッケン伯爵の補佐仕事が回ってきた。
伯爵の書類仕事を手伝うのが主な内容だ。
ブロッケン伯爵の書斎で、延々と書類のチェックをする。
ちなみに、書類仕事をしている時の伯爵は普段にまして機嫌が悪いので、
こちらも余計な刺激を与えないように静かに作業する必要がある。
多分、机にじっと座ってやる作業が嫌なんだろうな。
それが証拠に、作戦中はイキイキしてるもんなあ…
とりあえず、俺も黙々と作業をこなす。
終わったらぐったりしちまった…
やれやれ、気苦労が多いからやだなあ、補佐の仕事って。
ま、今日一回やったから、次回ってくるのはそうとう後になるし。

○月◇日
機械獣製作班の作業、進み具合があまり芳しくないらしく、応援に借り出された。
今度の機械獣も、Dr.ヘル様のアイデア兵器がついてるらしい。
てゆうか、俺個人としては、何で今まで造った機械獣の必殺武器をたくさんつけないのか、それが疑問だ。
例えば、マジンガーでも溶かすイオン光線とか、
超合金Zも切れる剣とか、どてっぱらぶち抜くとげとか…
それを全部つけた機械獣造ったら、ひょっとして最強なんじゃないの?
そう思ってブロッケン伯爵に言ってみたら、
「Dr.ヘルはあのとおりのお人だからな、一度造ったモノをまた造るのは嫌なのだろう」だって。
…なんか、陶芸かなんかの大先生みたいだよね…それって。

○月□日
今日はオフ!今日はオフ!うれしいな、めちゃくちゃうれしい!!
久々に晴れていい天気の休みだし、せっかくなので釣りに行くことにした。
地獄島はもうそのまんままわり海だから、すぐ釣りが出来て非常にいい。
釣り竿握ってぼーっと海を見てると、普段の疲れがだんだん溶けていくようだ。
が…しばらく獲物を待っていると、突然後ろにDr.ヘル様の姿が!
あんまりびっくりしたんで、あいさつする声も裏返っちゃったよ。
何か叱られるんか…と思ってびくびくしてたけど、別にそうじゃなかったみたい。
なんと、「どうせ釣りをするなら、あっちの岩場のほうがよいぞ」って教えてくれた。
何でもヘル様、機械獣開発にいきづまった時は釣りをして気を紛らわせるんだって。
へえ…知らなかった。
ちなみに、一匹も釣れなかった。しょぼん。

○月※日
今日は、何と言ってもあの日だから、見張りの任務も何のその!
考えてたら時間が立つのも早いこと早いこと。
「クイズ!ミリオ○ア」の日なんだよね〜今日は。
今鉄十字軍団の中で流行ってるんだな、これ見るのが。
特に「ファイナルアンサー?」の後の、あの間がイイ!
みんなしてテレビの前で釘付けになって、ドラムロールを聞いていた。
「ファイナルアンサー?」が、今んところ俺たちの合言葉だな。

○月◎日
ブロッケン伯爵に「部屋にコーヒーを持ってきてくれ」と言われたので、作って持っていった。
すると、伯爵はバイオリンを弾いていた。
仕事に疲れると、伯爵はよくそうやってバイオリンを弾いている…
幼い頃に習わされたらしい。さすが、貴族だ。
何でも、「モーツァルトを弾いていると、気が休まっていい」らしい。
俺はクラシックとかぜんぜんわからないんで、「はあ、そうなんすか」とだけ言っといた。
コーヒーにミルクと砂糖をつけておいたら、
「コーヒーはブラックで飲むから、今度からはつけてこなくていいぞ」と言われた。
胃に悪いですよ、ブロッケン伯爵。
いや待てよ、伯爵サイボーグだから、文字どおり「鋼鉄の胃袋」だったりして…だったら平気か?
ちなみに、伯爵の部屋はいつも乱雑だ。それと言うのも、伯爵はその辺にモノをほっちらかしておく人だからだ。
が、一日の最後には、俺たち鉄十字の誰かが掃除してキレイにしている。
てゆうか、伯爵は…それが当たり前だと思っている。
多分、「自分で掃除する」とか言う概念は、あの人の頭の中には皆目ないんだろう。
あの人にとって、部屋とは「自分以外の誰かが掃除すべきモノ」らしい…
出したモノ、着たモノ、使ったモノ…ちょっとの手間さえ使えば、何も俺たちが掃除しなくてもいいのに。
さすが貴族出身。
てゆうか、俺たちメイド扱いですか??
庶民の俺たちがぶつぶつ文句言いながら掃除してる現実、ちょっとは直視してもらいたいもんだ。

○月$日
今日は、食堂がサービスデーだったんで、かなりと喰った。
サービスデーだと、メニューに乗ってる料理が全部半額になるので、
どうせなら、と思って一番高いスペシャル幕の内にしてみた。
具だくさん、その上色とりどりのおかずが入っていて、かなり幸せ。
コックのレアルコスもおすすめの一品らしい。
今日はわりかしヒマだったんで、三時ごろにもまた食堂に行って休憩した。
レアルコスと世間話などをする。
「ブロッケン伯爵は、嫌いなモノが入ってるとまるまるそれを残す。
また、その種類が多いんで嫌んなっちまう。
食べ物さんたちにゴメンナサイさせたいくらいだ!」
とか言って怒ってた。
何でも、今まで残されたモノは…生魚、たまねぎ、ケチャップの混ざってるやつ、ピーマン、エトセトラエトセトラ…
伯爵、正直好き嫌い多い。

○月☆日
ぎゃー!俺って何て運が悪いんだ!
ブロッケン伯爵が、ろうかであしゅら男爵とはちあわせしたんだ!
そんな時に、伯爵のそばにいてしまったんだよー!
その時の二人の会話といったらもう…ああ、聞いているだけで不穏だったよ。
「…おお、ブロッケン伯爵…どうかな、機械獣の製作は?」
「貴様に心配されるまでもない、順調だ」
「はっはっは…だが、進み具合がどうも遅いらしいじゃないか?」
「…ああ、貴様のようなのろまがいるせいで、どうもそれが我輩にもうつったようだ!」
「…ほう?ちょうどいいではないか!いつもコマネズミのように無駄にちょろちょろしているよりも!」
「ああッ、だが何もしないで貴重な時間を無駄にしておるうすのろの間抜けも我輩はどうかと思うんだがなあァッ!!」
「ははは、貧乏ヒマなしを地で行っておるとは!とても貴族の出とは思えんなぁブロッケン伯爵よぉッ!!」

あ、あわわわわ…もうやだ今思い出してもぞっとするよー!
も、もうちょっと、同僚なんだから仲良くしたらいいんじゃあ…
平和主義の俺としては、もうまさしくビビリまくるしかないワケで。
痛いぐらい感じるこのぴりぴりした空気…あー心臓に悪いよー!
すれ違った時、あしゅら男爵のおつきの鉄仮面と目があったんだけど…
何か、明らかに焦ってビビってた。
ああ、多分俺も同じような目してるんだろうなぁ…

○月★日
今日はブロッケン伯爵がオフらしい。
てなわけで、俺たちは前日に渡された指示通り仕事をする。
ブロッケン伯爵はオフでもあまり外には出ないようだ。いつも部屋にこもっている。
締め切った伯爵の部屋からは、延々とクラシック音楽らしきものがもれきこえてくる。
どうやら伯爵、ずっとレコードを聴いているらしい。
俺はクラシックとか全然わからないんで、何がいいんだかちょっと理解不能だが…
ちなみに伯爵は、窓ガラスとか震えるくらいすごい音量でレコードを聴いている。
ブランデー持ってこいと言われて部屋に入ったレオの奴、その音量のすさまじさに一瞬気を失ったそうだ。
難聴になりますよ、伯爵。
Dr.ヘル様やあしゅら男爵に苦情を言われても、これだけは絶対に止めないらしい。
さすが伯爵、ワガママ炸裂だ。

▲月×日
今日から新しい月。
さあ、今月も頑張るぞ!