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あしゅら男爵ってどんな人?


あしゅら男爵(Baron Asyura)
身長:180cm
体重:65kg
出身:古代ミケーネ
指揮官機:
海底要塞サルード
海底要塞ブード
☆イラストをクリックすると大きい絵が出ます☆

それでは、今からある男(いや…女、か?)の話をしよう。
「あしゅら男爵」という名の、恐ろしい、だがある意味で魅力的な、邪悪の化身の話を―

Dr.ヘルが発掘した、古代ミケーネ人のミイラ
それらは夫婦であったらしく、男女ともに安置されていた…
だが、発掘の際、そのミイラはそれぞれに損傷。
Dr.ヘルは、無事だった半分同士をつなげ、一体の人造人間をつくりあげた―
それが彼、あしゅら男爵である。

あしゅら男爵は、右半身が女性、左半身が男性という異様な姿をした怪人である。
右半身は豊かな胸乳をそなえているのがはっきりわかるし、左半身は明らかにもう半身よりもがっしりした体つきになっている。
つまり、あしゅら男爵は本当に男女半々(「両性具有(アンドロギュヌス)」という言葉を使ってもいいんだろうかこの場合?!)であるわけだ。
だが、ここでは一応「彼」という代名詞を使って彼を呼びあらわす事とする。
ちなみに、あしゅら男爵は女性に変身することが出来る(男性への変身例はないが、可能なのだろうか?)。
彼の変身した姿は第七話などで見ることが出来る。

性格は…普段は落ち着き払っているものの、どうも抜けたところがある
作戦に失敗するのも、ひとえにこの間抜けっぷりによるものであると言い切ってもよい。
いったん見込みが外れると動揺しやすいのも、指揮官として問題ある欠点だ(ハタから見ていたら、そこが「かわいい」のだが)
また、機を見るにも疎い。正直、彼の判断はまったく当てにならない。
ブロッケン伯爵に「間抜け」「ぐず」「おっちょこちょい」といわれてしまうのも無理はない…
元貴族だったにしては、Dr.ヘルに対して卑屈であるあたりもよくわからない
(それに対し、ブロッケン伯爵はDr.ヘルに対しても案外批判的である)。
「お許しください、Dr.ヘル」という口癖、そして土下座
ああ、おやめくださいあしゅら男爵、私何だか涙出てきました。

「あしゅら」というのは、Dr.ヘルの命名によるものであろう
(二人はもともと古代ミケーネ人であるため、本名は別にあるものと思われる…ミケーネ七大将軍みたいなのが)。
「あしゅら」は、すなわち「阿修羅(Asura)」…インド古代の戦闘をつかさどる鬼神である。

…が。
あしゅら男爵は、そんな名前がもったいないほどに戦下手である。
勝ちそうな戦であれ、彼がしゃしゃり出て負け戦に変わった例も多々あるほどである。
その主な原因は、どこまでも彼の詰めの甘さにある。
もう一歩踏み込んでいれば、というところで、彼はなぜかひいてしまうのだ!
私がヘルだったら、とっとと死刑にしてただろうなこいつ。
というか、この二人はもともと古代ミケーネの貴族夫婦とのことだが、
それが本当なら結局戦争に関してはまったくの門外漢であった可能性が高いわけで…
その辺の研修などをDr.ヘルはちゃんと彼に対して行っていたんだろうか?

だが、彼は結局最後までDr.ヘルに死刑にされることはなかった。
その要因は…やはり、彼の人間臭さにあるのではないだろうか?
彼は…驚くほどにプライドが高く、自分の立場が悪くなりそうと見るや、その追い落としに必死になったり、
かと思えば高飛車になって傲慢なセリフを吐いてみたり、
はたまたスコーンとしょげてしまい恥をすすぐため自害しようとしたりもする。
失敗ばかりでお間抜けで、どうしようもない役立たず。
だが、あしゅらは平気で生きながらえてきた。

ひとえに、それは…彼の「かわいさ」にあるのではないだろうか。
この「バケモノ」の何処がかわいい、と言われてしまいそうだが…その言葉が、一番的確なように思える。
あしゅら男爵は、「かわいい」のだ。
人間臭くって、お間抜けで、時折落ち込んでみたり、発奮したり、すねたり、ひがんだり。
「あいつ馬鹿だなぁ」と笑われながら、それでも何だかんだ言って愛されている―
そんな奴があなたの周りにはいないだろうか?
あしゅら男爵は、そんな奴だったと言えなくはないだろうか?
その彼の「かわいさ」は、彼自身の身を救ってもいる。
何と、あしゅら男爵は…あのゴーゴン大公の心を動かしめ、妖機械獣エレファンスγ3を借り受けることに成功しているのだ!
また、あしゅら男爵の死に際し、ゴーゴン大公は「あしゅら男爵の名誉のため」マジンガーZに対する復讐戦に力を貸すことを誓っている。
これは、最後にDr.ヘルが彼に裏切られ、見捨てられた点から見ても大きな違いだ。

彼、あしゅら男爵は…男であり、女。
どうしようもなく愚かで、わがまま。そのくせ、得がたいモノをすでに得ている。
完全であり、不完全…
そうして、
彼は、そういう「人間」らしい「人間」だったのだ。