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TOP「ギャグと私。」>第七章


 フィジカル一発ギャグ〜その作成 一般人による作成は可能なのか?(1)



さて、「フィジカル一発ギャグ」、その言葉と動きにはなんの関連もないということ、
そしてシーニュ(その動きとココでは定義している)が恐ろしく奇妙か、
繰り返しがギャグとなるもの、そのフィジカル一発ギャグの中でも
二種類が観察できることはすでに述べた。

さて、ココからが本題なのだが、
「では一般人たるわれわれがそれを作成することは可能なのか?」
この問いに、私ははじめに非常に冷たく残酷な答えを返さねばならない。
「もしあなたが『くりかえしによってギャグとなる』一発ギャグのことを
想像しているのならば、それはほとんど不可能に近い」
と。

それはいうなら西川のりおさんの「知り合いでっか?」
西川きよしさんの「小さなことからこつこつと!」
などといった、その動き自体(シーニュ)は普通のものである。
(これはビートたけしさんの「コマネチ!」、キャイ〜ンさんの「キャイ〜ン!」に
比べてみればすぐわかることだ。)
それはなぜか?

それは、そのあまりにも一般的な動きを相手が「ギャグだ」と
認識できないからなのだ。

その認識率の低さはギャグが繰り返された回数に半比例する。

すなわち、あなたがなんのへんてつもない一般ピープルであった場合、
「普通の動き(シーニュ)」+「なにかしらのセリフ(シニフィアン)」という
組み合わせによって作られた「あなたのオリジナルのギャグ」は
誰にも認識されないまま終わるだろう。
それは残念な結果ではあるが、真実でもある。

ではなぜ「知り合いでっか?」や「小さなことからこつこつと!」が
人々にギャグとして認識され、笑いを生むのか。
それは、テレビは舞台で繰り返され、「ああ、これはギャグなんだ」と
多くの人々にとらえられたからである。
すなわち、その行動に「ギャグ特性」がついたのだ。

くわしい説明ともうひとつのフィジカル一発ギャグについては、次回に…