2098   挫折を防ぐには(外国語上達の原則1)
2006/08/11 13:58:39  ijustat   (参照数 72)
これは 2096 [外国語上達の原則] への返信です

ゆどうふさま、こんにちは。

今週は月曜日から水曜日まで、韓国に来て初めて東海岸へ家族でドライブに行ってきました。特にソクチョ(Sogcho:束草)という小都市を中心とする海岸地域は、イカの刺身が有名で、韓国にいる間にぜひソクチョで一度イカの刺身を食べてみたいものだと思っていました。

ムルチ(Mulchi)という漁港に、水揚げされたばかりの魚介類を刺身にして食べさせてくれる、「フェセント(hwesenteo:刺身センター)」という名の刺身屋団地があって、そこで食事をしましたが、水槽の魚を指差しながら、何と何でいくらと交渉したあと、その場で刺身にしてもらって食べました。

内訳は、トミ(domi:タイ)と、ノプチ(neobchi:ヒラメ)と、オジンオ(ojing`eo:イカ)と、ソムゲ(seomge:ウニ)4個と、モンゲ(meong`ge:ホヤ)2個で、3万5千ウォン。アラはメウンタン(maeuntang:辛味スープ)にして、6千ウォン。コンギバプ(gong`gibab:ご飯)3個、3千ウォン。合計4万4千ウォンかかりましたが、美味しかったし、量も十分でした。団地内は冷房がなく扇風機だけなので暑かったですが、とてもよかったです。秋になったら、また行きたいなあと思います。

おっと、長話になってしまいました。

挫折を防ぐための方法でしたよね。これには、大きく3つの要素があると思います。それは、1)目的を明確に意識することと、2)動機を保つことと、3)計画的に学習することです。

目的というのは、どんな目的でもかまわないのですが、いずれにしても、目的がないと、学習のプランがうまく立てられないだけでなく、動機が弱いので、少し忙しくなっただけで、すぐに学習が中断してしまいます。

だから、その外国語で何がしたいのか、どのくらい上手になりたいのか、それが自分の人生においてどのくらい重要なのかを、まずよく考えることが大切だと思います。つまり、学習動機をはっきり自覚することです。

それと、外国語使用能力の段階についても知っておく必要があります。どのくらいの段階まで出来るようになりたいのか、はっきり認識していないと、もっとたくさんの勉強が必要なのに、低いレベルで堂々巡りをしてしまったり、高いレベルの学習が必要ないのにむやみに難しい勉強を自分に強いてしまったりすることになるからです。この外国語使用能力の段階について、具体的なことは、割愛します。「ACTFL OPI」の本などで、外国語使用能力のうち、口頭能力の段階について学ぶことができます。そういうものを読んでおくのも、決して遠回りにならないと思います。

次に、動機を保つことですが、これは難しいです。毎回の学習で何らかの達成感を味わうことで、動機は保たれますが、学習方法によっては達成感が得られないまま学習を続けることになる場合もあります。関口存男氏の学習方法や、「英語は絶対勉強するな」の学習方法は、よほど強い学習動機があるか、ずば抜けた根性の持ち主でない限り、無意味に感じられる長い訓練を突破して上達に至るのは難しいと思います。

まあ、もっとも、この苦労の果てに外国語上達の歓喜が待っていると信じ続けられるなら、動機を保つために毎回達成感を求める工夫は必要ないのですが、私たちは普通、ものになるまで長い時間のかかる、外国語学習を、もう少し楽で楽しいものにするよう工夫をしないと、途中で挫折してしまいかねないと思います。

それと関連して、入門期はなるべく短期間に終わらせるようにする必要があります。こういうことは、学習書選びにも影響してくる問題です。私の考えでは、まずどんなに長くても1ヶ月以内にその言語の鳥瞰を得る必要があると思います。消化不良になったら、1回目の学習が終わったあと、復習を繰り返してちゃんと使えるものにしていけばいいわけです。

三つ目の、計画的に学習することですが、学生はこの点に関してプロだと言えるでしょう。しかし、独学するとき、勉強を始めてから終わらせるまでの時間的アウトラインができていない場合がよくあるように思います。

こういう学習計画は、動機を保つためにも必要なことです。終わりが見えていると、それだけでも学習動機を保つことになるからです。独学の場合、1日3時間勉強できたとして、その言語の鳥瞰を得るのに1ヶ月ぐらい(100時間程度)、いちおうモノになるのに1年ぐらい(1000時間程度)かかるということを目安にするといいでしょう。ただ、自分の知っている言語と共通点が薄く、形態論の豊かな外国語は、もっと時間がかかると思います。

計画的に学習するためには、大学で外国語を専攻するとか、語学学校に通うとかして、学校のプログラムに学習計画の大枠を任せるのも賢明な方法だと思います。それから、語学試験を目標にするのもいい方法だと思います。試験に合格すると、気分がいいですし、難しい試験に合格すると、とても高い自己満足が得られるだけでなく、就職や昇進などにも有利になるからです。そういう目標ができると、学習計画をうまく立てないことには、ことが進みません。そうしないと、他の用事で時間が奪われ、外国語学習は致命的な損失を被ることになります。

このように、3つの要素をうまく生かして学習するなら、外国語学習はうまくいくと思います。

ところで、二番目の動機を保つために達成感のある学習方法を取る必要があるといいましたが、具体的な方案については話しませんでした。今後の各部分の内容がその具体的な方案になるからです。

さて、せっかくですから、終わりに質問を付けておくことにします。お役に立てれば幸いです。


質問:
1.あなたの外国語学習の目的は何ですか。
2.途中で挫折をしないために、あなたはどんな方策を持っていますか。
3.初級を終えて、さらに外国語をモノにするまでの計画を立ててください。

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