lapis225様、面白く読ませていただいています。
>日本人ならば、たいていの人は >CATのCAはキャだと思っていると思います。
たしかに“猫”の英語の発音は決して“キャット”ではないと思います。まず、子音の強さが微妙に違うと思います。それから母音の舌の位置が違います。そしてストレスが母音に付きませんし、“キャ”は短いですが、その部分の原音は日本語よりもずっと長く聞こえます。さらに、末尾の“ト”は原音とは似ても似つかない形になっています。しかし……
>この場合本来は >Cは母音のないきわめて短い「ク」に近い発音 >そのあとにA 「ア」のような発音をおもいっきりくっつけて発音することにより
実は、そうではなくて、まず“ア”と“エ”の間の母音の口構えの準備が始まり、その間に軟口蓋が閉じられ、次の瞬間にその軟口蓋が解放されます。アメリカで子供たちに音声の指導をするときには違う順番で教えるのでしょうが、結局どの順番で指導しても、実際の口の動きは母音の口構えが先になります。それによって、日本語に存在しない口構えを含んだ“k”の音は、私たちの耳に“キャ”に聞こえるわけです。
子音と母音を断絶させるためには、たいていはグロッタルストップ(声門閉塞)がその間に起こることが多いと思いますが、“c”と“a”の間に声門閉塞は起こらないと思います。ちなみに、英語は声門閉塞が頻繁に起こる言語だと思います。でも、それは形態素と形態素との間で起こっているような気がします。
>その結果、キャットに近くは聞こえるが >そこに決して「ャッ」になるようなYの発音など絶対に存在していないのです。 >Native
speakerの発音をとことん聞いてみてください。 >決してキャではありません。 >辞書にもYを意味する発音記号はついていません。
たしかに、その場所には日本語のヤ行に該当する明瞭な“y”の音は存在しません。しかし、“キャ”に聞こえてしまうわけは何か。それは、“k”の音が、その直後に来る母音の口構えによって、調音点が硬口蓋にずれ込むために、私たちの耳には“キャ”のように聞こえるわけです。
まあ、辞書の発音記号は英語に現れるすべての音を区別するものでもないし、それは実用にも供さないでしょう。英語国民が一つの“音素”であると認める音は、一つの記号で表記されているのだと理解した方がいいと思います。
というわけで、ちょっとしゃしゃり出たijustatでした。
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