1354   外国語としての大阪弁
2003/05/22 10:40:45  ijustat   (参照数 35)
ゆどうふま、こにち。ijustatですねん。(う〜ん、ちょっと違うでしょうね^^;)

今、『聞いておぼえる関西(大阪)弁入門』(アルク)のテープを聞いています。本を見る時間まではないので、ひたすらテープを聞きながら、真似をしているのですが、大坂弁というのは、思っていた以上に難しいということに気が付きました。

まず、語尾の意味がよく分かりません。本を見ればわかるんですが、テープだけ聞いていても、その意味は把握できない場合が多いです。ある課に「〜てもうた」と「〜てしもた」が出てきましたが、テープを聞きながら、それぞれの使用範囲や条件などの違いを一生懸命区別しようとしましたが、どうしてもできません。それで、そこの部分を本で探してみると、同じ意味だとか。

また、発音も、実際によく聞いてみると、謎が多いです。たとえば、母音の無声化は、「シ、ス、チ、ツ」以外はあまり起こらず、特に「キ、ク」は無声化しないと思っていたのに、テープではほとんど東京語並みに無声化するのです。それから、語頭が高いはずの単語が、最初の拍がこれもやはり東京語とまったく同じく低く発音されることがテープ全体の半分くらいを占めます。

この教材は、大阪を中心とした近畿地方の日本語の先生たちが作ったものだから、まさか東京の人に大坂弁を発音させているとは考えられません。ということは、大坂弁の発音は、私が思っていた以上に東京語と共通する要素を持っているということなのかとも思いました。

ところで、私が大坂弁の勉強を始めたわけは、まず日本語を幅広く知りたいというのが最大の目的です。それから、韓国には大阪出身の人がとても多いのですが、その人たちと言葉の面でもう少し近くなりたいという気持があります。それからもう一つは、将来大阪に行ったとき、何食わぬ顔で大坂弁を使いながら、関西人になりすましてみたいという野望(?)です。

またそれだけでなく、大坂弁は、梅棹忠夫が以前、大坂方言を第2標準語にしようと提言したこともあるほど、日本語の中では有力な言語です。その少なくとも丁寧体の標準的なスタイルで話せることは、どの地方の人にとっても役に立つことだと思います。

私の大阪弁学習のお膳立ては、まず、アルクの『聞いておぼえる関西(大阪)弁入門』のテープと本。それから、『全国アクセント辞典』。この辞典は、関西方言の代表として、京都方言のアクセントが載っているので、正確には大阪のアクセントではないけれども(テープと違うアクセントの単語がけっこうある)、近似値にはなるかもしれないと思います。それから、Peter Tseという人が書いた“Kansai Japanese”。この本は、英文で書かれていて、日本語もローマ字なのですが、大坂弁と標準語を対比させている点が特徴的です。ただ、「おってへん」に対応する標準語を「いてない」としているのには仰天しました。

また、これらを利用して勉強しようとしたとき、最初にぶつかるのが、私が使えるのは丁寧体なのに、教材はぞんざい体が半分以上を占めているという点です。大阪人になりすますためには、複雑な語尾よりも、比較的簡単な丁寧体の習得が緊要となると思いますが、それは自分で整理して身につける必要がありそうです。

というわけで、大阪の人たちの前で、大坂弁について知ったようなことを言う恥ずかしいijustatでした。^^;

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