1320   シャドーイング
2003/04/18 2:10:07  ijustat   (参照数 36)
これは 1316 [Re^11:迷子になる放送局] への返信です

ゆどうふさんこにちわ!ijustatです。

>昔、母の田舎(石川県)に里帰りした時、
>家に入ってものの30分でいきなりしゃべりかたが変わった母親を見て
>腰を抜かしたことがあります。
>意識がないと、やっぱそうなると思います。

日本には、2つの違った方言を縦横に使い分ける人がたくさんいるんですよね。その人たちに言わせると、どちらも大して違いないと言うのですが、それを信じていた私は、その人たちが実際に方言を話すのを見てびっくり。全然聞き取れないのです。

ところで、私は最近韓国語のシャドーイングをやっています。といっても、運転中の暇な時間を活用する方法で、何年も前に古本屋で買った『韓国放送通信大学』の講義テープを聞きながら、ついて言っているのです。「国語文法論I」というタイトルで、テープ10本入りです。本はあるのですが、見ていません。聞きながらついて言うだけです。1回ではよくついて言えないところがあったテープは、一応全部がついて言えるまで何度か繰り返します。

ところどころ、言い間違えたり、ものすごい早口になったりしていて、平坦ではありませんが、それでも、これを始めて2週間ぐらいたつと、変化が見えてきます。

で、最近の変化としては、普通の日常的な会話では変化には気づきませんが、説明したり説得したり、意見を主張したりするとき、パラグラフを一気に言うことができるようになったことです。それで、自分の意見を言わなければならない時、短い時間にたっぷり言えるようになりました。

今日は、手の指に湿疹のようなものができたので、皮膚科に行って来ましたが、先生と短い時間にずいぶんたくさんのことをやり取りできました。私は皮膚が敏感でアトピー性の体質を持っているらしくて、それが季節の変わり目に湿疹を起こすのだそうですが、疑問に思ったことなどをすべて言ってしまったので、先生からたくさんの説明や忠告を引き出すことができました。

私は韓国語文法論の講義をシャドーイングしているのですが、それでも、このように全然関係のない皮膚科の話でも、考える前に言葉が出るようになって、先生とはずいぶん有益な話ができたと思いました。たくさん話すことができれば、相手もたくさん話してくれます。あまり早口になりすぎたら困るかもしれませんが、シャドーイングというのは、幸いに人をそのような方向へは導かないようです。

以前ISS通訳研修センターというところで事務のアルバイトをしていたとき、教材の入力や切り貼りなどをしながら、シャドーイングが言語能力を高めるのに有益な方法だということを知りましたが、それから実に13年も経って、初めてそれを実行しているわけです。やっぱり、考えていた通り、これはとても有益な方法です。

通訳志望者は、主にニュースなどでシャドーイングしますが、私は通訳には志がないので、自分に関係のある分野や関心のある分野でシャドーイングしたいと思っています。また、通訳の練習では、テープで話された言葉を何秒かの間隔を置いてついて言うという大変な苦行をしますが、これは運転中にはできません。なぜなら、記憶に使う脳は、すべて運転に使わなければならないから、耳に入ってきた音はその場で、考えずに口へ回さなければならないのです。まあ、こういうことは、家でもやりたいとは思いませんが、将来通訳者になってみたいと思う人は、そういう遅れて言うシャドーイングをやってみるのも面白いかもしれません。

ところで、「国語文法論I」のテープが終わったら、例の大阪弁のテープをシャドーイングしてみようかと思います。講師室で、大阪弁の達者な先生と大阪弁で話せるようになったら、楽しいでしょうね。