984   「サムい」と「唐辛子」
2002/02/27 13:22:31  ijustat   (参照数 14)
C?E¨C?様、こんにちは。ijustatです。

>日本語の場合、「サムい」という流行語があります。
>表記のときには上記のようにカタカナのほうが流行ってます。
>
>いらんコト教えるなってか?(笑)

いいえ、全然。これには私は深く思うところがあるのです。

実は、日本語で「サムい」と言うようになる前から、韓国語では「ソッロンハダ(sseol-leong-ha-da)」って言っていたんです。この単語の意味は、“うすら寒い”とでも言ったら良いでしょうか。寒くて何となく寂しい感じがするとき、「ソッロンハダ」を使っていましたが、私が韓国に来た90年頃には、ジョークが受けなくてかえって場が白けてしまう様子を言い表すのに使っていました。

その後、この“寒い”という概念がどんどん他の単語に拡散していって、「チュウォ!(chu-weo)」と言ったり、アラスカだかシベリアだかの単語を使って、婉曲に、面白おかしく言ったりもするようになりました。

その頃、96年頃だったか、語学堂(延世大学の語学堂では、韓国語だけでなく、韓国人に外国語も教えているのです)の学生で日本へ行ってきた人が、日本の人たちは冗談が通じなかったとき「さむい」と言うと話してくれたとき、私は信じませんでした。なぜなら、その発想が韓国語とそっくりだったので、きっとその「さむい」と言った日本人は韓国語ができる人で、韓国語のソッロンハダを日本語に直訳して面白く言ったのだろうと思ったからです。

外国語の言い回しで日本語では一般に使わない言い方をわざと使って、ちょっと婉曲に、そしてちょっと面白おかしく表現することってあるじゃないですか。私も、男の子が生まれたとき、看護婦さんに「“唐辛子”が付いてました」と言ってみました。男の“象徴”を“コチュ(=唐辛子)”というのは、韓国語では普通の言い回しなのですが、あえて日本語で言って見たわけです。その看護婦さん、私の顔を見て、面白いこと言うじゃないといった表情で笑いました。そんな感じで、その人も、その学生に「さむい」と言ったのに違いないと思ったわけです。

だから、本当に日本の人たちが「寒い」と言っているのを聞いたときは、驚きました。